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第1話 ハチマルとの出会い

17年前のある日、職場の修理工場に一台のボロいランクル80(ハチマル)が事故修理で入庫しました。

元請けの四駆屋さんいわく、高速道路での追突加害車両ということでした。

あおり運転?渋滞?謎ですが。

フロント部にはみるからに頑丈そうな社外品の鋼鉄製バンパーが着いていました。

ぱっと見のダメージ

  • 鋼鉄製フロントバンパー軽傷。フレーム取り付け部を中心に、上向き後方にやや回転移動
  • ボンネット前部軽傷
  • 右フロントフェンダー軽傷
  • 右ランプサポート軽傷

といった損傷状況でした。

ちなみにボディー色は「ダークブルーイッシュグレーメタリック」という青っぽいガンメタ純正色でした。

車の外観、イメージは

  • ボロ
  • 道具
  • もったいない
  • 前後バンパーが鋼鉄製でスパルタン
  • ボディーカサカサ、ヘコミだらけのキズだらけ
  • ボンネット、ルーフ全面、紫外線劣化による塗膜ハガレ
  • ルーフに二足歩行する人間が歩いたと思われるヘコミあり
  • オカモトウインチ
  • 少しリフトアップ
  • クロカン使用のやから感
  • 社外サイドステップバーはシーソーしたのかひん曲がり
  • タバコ臭
  • 5足マニュアルミッション。(初めて80にマニュアル車があることを知った)

そんな印象をうけました。お世辞にも良い印象だったとは言えません(笑)

事故の損傷程度もまあ軽いですし趣味性の強い車なので

いつも通り修理の順番待ち待機だなと何も感じていなかったところ

オーナーさんの意向で廃車するとのこと。

当社K工場長「はぁスクラップ屋が見に来て金額も〇万って言うてきちょるでぇ。△(四駆屋)さんにもはぁ伝えちょるどぉ」*はぁ=もう

なになにそれは寝耳に水

今まで何の関心もなかった他人様のランクル80

「んんん!?ちょっとまてよぉ・・・」

ピキピキピキーッ!

鳩並みの大きさの脳ミソのシナプスが次々につながり始めました。

ニヤリ。

  

第2話へ続く

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